入門後の指導方針
- 一通りの技の型を覚えて頂く
- その上で細部を体得して頂く
目次
技名一覧
皇光道柔術初段技は、座技11本、半立技2本、立技18本の計32本で構成されています。
【座技】
- 抜手
- 合掌
- 霞當
- 膝固
- 引落
- 烏兎當
- 合気投
- 小手返
- 腕押捕
- 胸押捕
- 打込捕
【半立技】
- 横片手押捕
- 横諸手押捕
【立技】
- 霞當
- 烏兎當
- 手刀攻
- 手刀攻落
- 引落
- 引投
- 合気投
- 小手返捕
- 腕押捕
- 胸押捕
- 両腕押捕
- 両胸押捕
- 腕胸押捕
- 打込捕
- 合掌投
- 後攻落
- 首締投
- 後首締投 五本
以上
技法詳細
ここでは、技法の詳細について解説します。
- 「掛け(かけ)」とは、仕掛ける側。「捕り(とり)」とは、技を練習する側を意味します
- 皇光道柔術は、護身術であり、後の先を旨としている為、捕が自分から仕掛けることは原則としてありません
- 掛けの捕りに対する手首の握り方には、「順手」「逆手」「合掌」等がありますが、特に断りが無い限り順手が原則となります
- 稽古の際に説明した手順や用語と異なることが多々あります。これは、一つの技法であったも何通りものやり方がある為です
座技
抜手
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 手首を親指方向に回転させて掛けを崩す
- 肘を前に出して自分の重さを乗せる
- 臀部を回転させながら掴まれている手首を抜く
合掌
- 掛けは、片手で「合掌に」捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- もう一方の手を、掴んでいる掛けの手首に添え、自分の両手を横に振って掛けを崩す
- 横に振った手を急激に下に落としつつ自分に引き寄せることで掛けを投げる
霞當
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 手首を回転させつつ肘を横から上げて掛けを崩す
- 肘を前に出して自分の重さを乗せる
- 臀部を回転させながら掴まれている手首を抜く
- 手刀で掛けの霞の急所(こめかみ)を打つ
膝固
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 自分の両手の手首を掌屈させて掌を下に向けるように回転し、掛けを下方に崩す
- 自分の両手の掌を上に向けるようにして重ね、そのまま自分の膝頭に落とすように重さを乗せる
- 下になっている片手を抜いて相手の脇腹に当身を入れる
引落
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 自分の片手の指先を上に向け、もう片手の指先を下に向けて掛けを崩す
- 下に向けた手の方向に腰を斬って掛けを導き落とす
烏兎當
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 自分の両手の手首を掌屈させて掌を下に向けるように回転して相手を下に崩す
- 自分の両手の掌を上に向けるようにして重ねて重さを乗せる
- 臀部を回転させながら、上になっている片手を抜く
- 掛けの烏兎の急所(眉間)に当身を入れる
合気投
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 手首を親指方向に回転させて掛けを崩す
- 両手掌を向かい合わせたまま、両手を上下逆さまにして掛けを崩し続けて重さを乗せる
- 臀部を回転させて掛けを投げる
小手返
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 手掌を地面側に向けて掛けを崩す
- 片方の手掌を天井側に向けて更に崩し、
- 同時に反対の手で下から包み込むよう掛けの手首を握る
- 掛けの肘に向けて押し出し重さを乗せる
- 掛けの中手骨を手刀で切って掛けを落とす
腕押捕
- 掛けは、片手で捕りの袖を掴む
- 捕りは、掴まれた腕側の自分の手掌を開くと同時に反対の手で目つぶしを入れて掛けを崩す
- 目つぶしをしたその手で袖を掴んでいる掛けの手を握る。この時、握られている腕側に軽く体を横に倒す
- 倒した体を元に戻して掛けを崩す
- 肘を前に押し出すようにして重さを乗せる
- 臀部を回転させながら掛けを落とす
胸押捕
- 掛けは、片手で捕りの胸を掴む
- 捕りは、掴まれた胸側の自分の手掌を開くと同時に反対の手で目つぶしを入れて掛けを崩す
- 目つぶしをしたその手で胸を掴んでいる掛けの手を握る。この時、握られている腕側に軽く体を横に倒す
- 倒した体を元に戻して掛けを崩す
- 胸を前に押し出すようにして重さを乗せる
- 臀部を回転させながら掛けを落とす
打込捕
- 掛けは、手刀で相手の頭頂(または眉間)を打つ
- 捕りは、自分の手刀を掛けの手首に、もう一方の手の虎口(親指から人差し指の腹)を相手の肘の上腕側に添えて掛けの力を封じる
- 掛けの腕(かいな=上腕)を返しつつ、掛けの手首を落とすことで崩す
- 自分の重さを乗せて掛けを落とす
半立技(膝立ち)
横片手押捕
- 捕りは、正座して座る
- 掛けは、片手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 膝立ちになり膝歩きにて掛けに近寄り相手を崩す
- 掛けの手首を掴み、自分の小指を掛けの脇に差し込むようにして重さを乗せる
- 両腕を挙げて掛けを自分の背面で半周させる
- 掛けが当初の180度反対側に来たら自分の肘を地面に落とし、掛けの小指を締めて落とす
- 掛けを地面に半身に寝かせ、片手で掛けの顎を押さえ、反対の手で手首を極める
- その後、手首を極めた手で相手の天容穴を突く
横諸手押捕
- 捕りは正座して座る
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 膝立ちになり膝歩きにて掛けに近寄り相手を崩す
- 掛けの手首を掴み、自分の小指を掛けの脇に差し込むようにして重さを乗せる
- 両腕を挙げて掛けを自分の背面で半周させる
- 掛けが当初の180度反対側に来たら自分の肘を地面に落とし、掛けの小指を締めて落とす
- 掛けを地面に半身に寝かせ、片手で掛けの顎を押さえ、反対の手で手首を極める
- その後、手首を極めた手で相手の天容穴を突く
立技
霞當
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 手首を回転させつつ肘を横から上げて掛けを崩す
- 肘を前に出して自分の重さを乗せる
- 臀部を回転させながら掴まれている手首を抜く
- 手刀で掛けの霞の急所(こめかみ)を打つ
烏兎當
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 自分の両手の手首を掌屈させて掌を下に向けるように回転して相手を下に崩す
- 自分の両手の掌を上に向けるようにして重ねて重さを乗せる
- 臀部を回転させながら、上になっている片手を抜く
- 掛けの烏兎の急所(眉間)に当身を入れる
手刀攻
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて相手の力を封じる
- 自分の片手の手首を親指方向に回転して相手を崩す
- もう一方の手の肘を前に出しながら同側の足を前に送り重さを乗せる
- 手刀で掛けの烏兎(眉間)を打つ
手刀攻落
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて相手の力を封じる
- 片手の手首を親指方向に回転して相手を崩す
- もう一方の手の肘を前に出しながら同側の足を前に送る
- その手を掛けの首筋に乗せ、重さを乗せる
- 閉じ足の足捌きにて相手を落とす
引落
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 自分の片手の指先を上に向け、もう片手の指先を下に向けて掛けを崩す
- 下に向けた手の方向に足を送り、腰を斬って掛けを導き落とす
引投
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 片手を横に振り、もう一方の手を、斜め前方に足を送りながら掛けの臀部の方向に回して掛けを崩す
- 足を引いて投げる
合気投
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 手首を親指方向に回転させて掛けを崩す
- 両手掌を向かい合わせたまま前を足を送り、両手を上下逆さまにして掛けを崩し続けて重さを乗せる
- 閉じ足の足捌きで臀部を回転させて掛けを投げる
小手返捕
- 掛けは、両手で捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- 手掌を地面側に向けて掛けを崩す
- 片方の手掌を天井側に向けて更に崩し、
- 同時に反対の手で下から包み込むように掛けの手首を握る
- 掛けの肘に向けて押し出し重さを乗せる
- 掛けの中手骨を手刀で切って掛けを落とす
腕押捕
- 掛けは、片手で捕りの袖を掴む
- 捕りは、掴まれた腕側の自分の手掌を開き、
- 同時に前方に足を送り、目つぶしを入れて掛けを崩す
- 目つぶしをしたその手で袖を掴んでいる掛けの手を握る。この時、握られている腕側に軽く体を横に倒す
- 倒した体を元に戻して掛けを崩す
- 肘を前に押し出すようにして重さを乗せる
- 臀部を回転させながら掛けを落とす
胸押捕
- 掛けは、片手で捕りの胸を掴む
- 捕りは、掴まれた胸側の自分の手掌を開き、
- 同時に前方に足を送り、目つぶしを入れて掛けを崩す
- 目つぶしをしたその手で胸を掴んでいる掛けの手を握る。この時、握られている腕側に軽く体を横に倒す
- 倒した体を元に戻して掛けを崩す
- 胸を前に押し出すようにして重さを乗せる
- 臀部を回転させながら掛けを落とす
両腕押捕
- 掛けは、両手で捕りの袖を掴む
- 捕りは、掴まれた腕側の自分の手掌を開き、
- 同時に前方に足を送り、目つぶしを入れて掛けを崩す
- 目つぶしをしたその手で袖を掴んでいる掛けの手を握る。この時、握られている腕側に軽く体を横に倒す
- 倒した体を元に戻して掛けを崩す
- 肘を前に押し出すようにして重さを乗せる
- 臀部を回転させながら掛けを落とす
両胸押捕
- 掛けは、両手で捕りの胸を掴む
- 捕りは、掴まれた胸側の自分の手掌を開き、
- 同時に前方に足を送り、目つぶしを入れて掛けを崩す
- 目つぶしをしたその手で胸を掴んでいる掛けの手を握る。この時、握られている腕側に軽く体を横に倒す
- 倒した体を元に戻して掛けを崩す
- 胸を前に押し出すようにして重さを乗せる
- 臀部を回転させながら掛けを落とす
腕胸押捕
- 掛けは、片手で捕りの胸を、もう一方の手で腕を掴む
- 捕りは、・・腕を捕りに行く場合は、「腕押捕」の要領。胸を捕りに行く場合は、「胸押捕」の要領に同じ
打込捕
- 掛けは、手刀で相手の頭頂(または眉間)を打つ
- 捕りは、前方に足を送り、自分の手刀を掛けの手首に、もう一方の手の虎口(親指から人差し指の腹)を相手の肘の上腕側に添えて掛けの力を封じる
- 掛けの腕(かいな=上腕)を返しつつ、掛けの手首を落とすことで崩す
- 足を後方に送り(間合いによっては前方に送り)自分の重さを乗せて掛けを落とす
合掌投
- 掛けは、片手で「合掌に」捕りの手首を掴む
- 捕りは、自分の手掌を開いて掛けの力を封じる
- もう一方の手を、掴んでいる掛けの手首に添え、
- 側方に足を送り、自分の両手を横に振って掛けを崩す
- 横に振った手を急激に下に落としつつ自分に引き寄せることで掛けを投げる
後攻落
- 掛けは、捕りの後方より捕りの体を両腕の外側から抱え込む
- 捕りは、自分の両手掌を開き、肘を張って掛けの力を封じる
- 斜め後方に片足を送りつつ、自分の体は前方に送り相手を崩す
- 自分の体を急激に落とすことで掛けを落とす
首締投
- 掛けは、捕りの前方より両腕を交叉して両襟を掴み首を絞める
- 捕りは、自分の顎を引き、自分の両手掌を開いて掛けの力を封じる
- 自分の片方の二の腕を、掛けの交叉している両腕の下になっている腕側の二の腕に当て、腕を返して相手を崩す
- 自分の片足を前方に送る(または後方に送る)ことで掛けを投げる
後首締投 五本 (一本目)
- 掛けは、捕りの後方より片手で捕りの首を絞め、もう一方の手で手首を捕る
- 捕りは、両手の手掌を開き、両手を前に広げて
更新履歴
- 2022年5月15日 作成
- 2022年5月21日 使用している言葉を刷新